おうちでじっくり、じわじわと謎が解ける「お持ち帰り謎」。
その中でも異彩を放つのが、SCRAPの新作『ミステリー写真集 人が消える町』です。
今回は、実際にプレイして感じたことを中心に、魅力と気になった点を率直にレビューしていきます!
導入部分からグッと惹き込まれる雰囲気と、まるで一冊のミステリードラマを体験しているかのような感覚。
ホラーテイストも交えながら、写真集にある小さな違和感が、やがて大きな謎へと繋がっていく──そんな一作です。

少しずつ鳥肌が立ってくるような、そんなゾクゾクする作品
《プレイ情報》
特徴: 写真集×サスペンス×おうち謎解き
プレイスタイル: 1人~
販売元:SCRAP
プレイ時間:90分~120分
難易度 ★★★★☆☆☆☆☆☆
満足度 ★★★★★☆☆☆☆☆
雰囲気 ★★★★★★★★☆☆
没入感 ★★★★★☆☆☆☆☆
オススメ度 ★★★★★☆☆☆☆☆


評価や点数は、筆者の個人的な感想です。
実際の印象は人それぞれ異なる場合がありますので、ぜひご自身でも体験してみてください!
本のページをめくるたび、不穏が忍び寄る──
この作品は、熱海の風景写真を収めた写真集と、そこに挟まれた一枚の「キャンペーンチラシ」から物語が始まります。
最初は何気なく眺めていた写真に、ふとした違和感を覚える……
「この〇〇、何かおかしい?」 「〇〇が……ない?」
そうした“違和感”の連続が、物語と謎解きに繋がっていきます。
舞台となるのは、観光地としても人気の熱海。
風景や街並みの写真はどれも美しく、旅情すら感じられる内容ですが、その奥にひっそりと潜む闇が、徐々に浮かび上がってくるのです。



写真集の中に文字のないストーリーが詰め込まれている感じ
初心者向けながら、雰囲気重視のサスペンス体験
謎解きとしての難易度はやや低め。
全体的に導線がしっかりしていて、詰まることなくスムーズに進めることができました。
そのため、「おうち謎は初めて」「謎解きに自信がない」という方にも安心しておすすめできます!
ただし、ホラー・サスペンス系が苦手な方は要注意。
直接的な恐怖演出はないものの、不穏な空気感や心理的な怖さがじわじわと効いてきます。
個人的には、もう一歩没入感を高める演出が欲しかったかなという印象。
例えば、謎の展開に意外性があったり、ホラー的な「背筋が凍る」体験があると、さらに深く入り込めたかもしれません。
とはいえ、写真と謎解きを融合させるという試みは非常にユニーク!
新しいフォーマットとしてのポテンシャルは高く、今後の進化が楽しみになる作品でした。
また、熱海という実在のロケーションを活用した構成は、旅気分も味わえて二重に楽しめます。



展開がなんとなく読めてしまった点は、惜しいと感じました
まとめ
『ミステリー写真集 人が消える町』は、
写真という媒体を通して、リアルとフィクションの境界を曖昧にするような体験型のミステリー。
激しい展開や難解な謎はありませんが、じっくり読み込みながら少しずつ真相へと迫る楽しさが味わえます。
斬新な仕掛けを体験したい方、写真やサスペンスに興味がある方には特におすすめ。
一方で、ホラー演出に弱い方や、高難易度の謎解きを求める方には物足りなさを感じるかもしれません。
静かに進行する不穏な物語を、あなた自身の手で読み解いてみてください。

